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日々あったこと・感じたことの備忘録

8年越しの花嫁

12月16日(土)に公開がはじまった奇跡の実話、

「8年越しの花嫁」を観てきました。

 

佐藤健さん演じる尚志と土屋太鳳さん演じる麻衣は

ずっと憧れていた場所での結婚式を控え、幸せな日々を過ごしていた。

しかし、ある日突然麻衣を原因不明の病が襲い、そのまま意識不明に。

いつ目覚めるかも今後回復するかもわからない中、

尚志は毎朝出勤前に病室に顔を出し、麻衣の世話をやいていた。

そんな姿に麻衣の両親は「麻衣のことは忘れてほしい」と言う。

だが、愚直に麻衣との約束を守るため目が覚めるのを待つ尚志。

そして、奇跡的に目が覚めた麻衣だが

そこから重い現実がのしかかる―といったストーリー。

 

尚志さんと麻衣さんが書いた「8年越しの花嫁 キミの目が覚めたなら」(主婦の友社)が原作の、岡山のカップルに起きた実話です。

麻衣さんの病気は、「抗NMDA受容体脳炎」。

卵巣にできた腫瘍が脳組織に対する抗体を生じさせ、脳炎を引き起こすもので

日本での年間発症率は300万人に1人程度。

不随意運動を繰り返すため、以前なら「悪魔に取りつかれた」として

長らく原因がわかっていなかった病気です。

私は、今年の5月に「ザ! 世界仰天ニュース」で取り上げられ

初めて知った病気でした。

 

冒頭に幸せいっぱいな姿を見ているので、

佐藤健さん演じる尚志の淡々と、でも、愛情深く麻衣を看病する姿や

後半お互いがお互いを思いやるがゆえの行動が余計にせつなくて。

やさしさに泣けて仕方なかったです。

目覚めることを待っていたはずなのに、

目覚めてからも試練を与えるだなんて

なんて神様は不公平なんだろう、とも。

 

8年という年月は途方もないことのように見えますが、

その最中にいる本人たちにとっては

1歩1歩1つ1つのことを重ねてたどり着いた月日だったのだと思います。

 

たくさん泣いて鼻は真っ赤になりましたが、

エンディングを見て、ほっこり。劇場を後にしました。